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第10回 斜めの家!?

Myプランに合格点をもらって自信満々、「あとは細かいところを決めればできあがり?」なんて思っていたが、そうは問屋が卸さなかった。
我が家の土地は真南を向いているのだが、田宮さんいわく、その土地に対して家を30度傾けて建てる方法があるというのだ。
なんでわざわざ?せっかく南向きの日当たりのいい土地なのに。
説明によれば、家を傾けてなお且つ窓の位置を工夫することで朝・昼の日差しをより長い時間取り込み、夕方の強い西日をさえぎることができるということらしい。 
目からウロコ!すばらしい!


ひとり感動していたが、「ということになってくると、せっかく考えて頂いたこのプランは考え直す必要がありますね。」と田宮さん。
私の開いた口はふさがらず、そのままアゴが床につくかと思った。苦労の末に完成したMyプランなのに・・・。
でも「斜め論」には心底感動したので泣く泣くあきらめることにした。

考えてみれば、30度傾けて建てると日当たり以外にもいろいろといいことが出てきそうだ。
例えば庭。庭は三角形になり、奥行きが生まれて見た目にも面白い。四角い土地の場合なら四つの三角形ができることになる。
普通、家の北側あたりには狭くて細長いジメ〜っとしたスペースができがちだが、それが三角形になれば広さが生まれるので有効に使える。
「いいじゃん、いいじゃん!」とうなづく。心変わりの早さには我ながらビックリだが。

「ということで、たぶん奥さんも新たなプランを考えられるでしょうから用意しておきました」と田宮さんから差し出された物は、斜め用の方眼紙。
私の勝手な想像では、一級建築士ともなると自信満々・鼻高々で「私に全て任せていれば大丈夫だ」という感じの人が多いんだと思っていたが、少なくとも田宮さんはそんなコワイ人じゃなかった。それどころか私のために方眼紙まで用意してくれるなんて・・・感激。


こういう人となら、きっといい家づくりができるに違いない。


しかし、そんな感動に酔いしれているのもつかの間。私の脳ミソはまたもやフル回転を始めた。真南向きから斜め30°東向きに頭を切り替えて・・・。
いやいや、これがなかなか難しい。斜めの家、早くも難産の予感。夜も満足に寝られない毎日がまたまた始まった。目の下にクマをつくって、眉間にシワを寄せて、悩む悩む悩む・・・。体も頭もヘトヘトボロボロなのに、夫は「ホント、楽しそうだねぇ」と言う。そうね、まぁ確かに。最高に贅沢な「趣味」かも・・・・・

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