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第15回 実は悩んだキッチンのレイアウト

昔のキッチンは北へ北へ隅へ隅へと追いやられ、きっと主婦は独り孤独に作業していたのだろうけれど、今は違う。今やキッチンは家の中心として堂々と居座っているのだ。数十年の間に見事に出世したもんだ。

新しい我が家のキッチンはというと、家の中心とまではいかないけれど隅でもない微妙な位置にいらっしゃる。
我が家の場合、家の中心として居座るのは大きな座卓なのだ。キッチンはその座卓から遠からず近からずの位置にある。
座卓中心の、床に座る生活スタイルなので、キッチンに立った時との高低差を考えるとこのくらいの微妙な距離感がいいのかもしれないと思ったりする。


しかし、もうひとつ非常に心惹かれるレイアウトが私の頭の中にはあったのだ。
それは座卓中心のプランではないので諦めたんだけれど、正直言うと今も後ろ髪引かれているかも・・・。
そのレイアウトはというと、4mくらいの大きなダイニングテーブルにシンクとIHヒーターを組み込んで、それをまさに家の中心にデンと置くのだ。これだと嫌でもキッチンに家族が集まるので、ワイワイ楽しそうだなぁと思ったのだ。
でもやっぱり私には現在計画中のキッチンが向いている。
吊戸棚をつけない予定なのでかなりオープンに家中見渡せるんだけれど、でも微妙に個室(?)感覚。私のテリトリーなのだ。


家づくりには正解がないので、それだけに難しいなぁとつくづく思う。新・基本プランが出来上がった今も次々にいろんなプランが浮かんでくるのだ。新・基本プランで本当に良かったのか、実は自分でもわからないような・・・。大好きなプランだけれど「100%満足です」とは言い切れない。
夫は
「母さんは趣味が家づくりなんじゃけぇ何軒建てても100%満足することはないじゃろうねぇ。そうやって考えること自体が楽しいんじゃけぇ」
と言う。確かにそうかも。

しかしそうは言っても、家は大きな買い物。
「本当にこのプランで進めていいのか??」
と私が悩んでいると、夫はサラリと言った。
「そのうち二軒目建てようや」
と。まぁ、なんて頼もしい夫でしょう!! でもねぇ、サラリーマンじゃなくて野球選手になりたいというほうの夢をかなえていてくれたら、その言葉もっと信じられたんだけどねぇ。

でも夫のその一言で私のモヤモヤはスーッと消えてしまったのでした。

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